二次小説

永遠のジュリエットvol.31〈キャンディキャンディ二次小説〉

キャンディはテリュースの病室を出た後、すぐにその足でDr.トーマスに呼ばれていたカンファレンスルームに向かった。カンファレンスルームと言っても、元々は屋敷の主人の書斎。そこを仮設病院ではカンファレンスルーム兼医局として使用しているのだった。

───コンコンコン。

「どうぞ」

ドアをノックするとDr.トーマスの声が応える。ハッピー診療所のマーチン先生はハキハキとした早口だが、Dr.トーマスはおっとりとした話し方をする。キャンディはマーチン先生の話し方もDr.トーマスの話し方も好きだと思う。だが、今はDr.トーマスの声がいつになく沈んでいるように聞こえて、キャンディは慌ててドアを開けた。

部屋の中に入るとDr.トーマスが、読んでいた医学書から顔を上げる。

「ああ、キャンディス君。すまないね、忙しい時間に来てもらって」

そう言ってキャンディに穏やかに語りかけるDr.トーマスの口元は、いつものように微笑んではいるが、珍しく目は弧を描いてはいなかった。

「なに、来てもらったのはテリュース君に渡して欲しい物があるからなんじゃ。そこのテーブルの上に洋服が置いてあるじゃろ」

Dr.トーマスは、会議用に置いてあるオーバルのテーブルの上を指し示した。

「それは、テリュース君が救助された時に着ていた洋服じゃ。洗って乾かしてはいるが、いたるところが焼けたり破れたりしてもう使えんじゃろうでの。その代わりの新しい洋服が、隣にあるものじゃ」

「……新しい洋服?」

「そうじゃ。彼が元気になってここを出ていくときに必要じゃろ。彼の知り合いという方からお預かりしたんじゃ。すまないが、君から彼に渡しておいてもらえるかのう」

───あ!

それは、さっきの紳士に違いないとキャンディは思った。

今はまだ、テリュースは洋服を着て外出できるほど回復はしていないが、必ず洋服は必要になる。あの紳士はそれを見越してもう準備したのだ。

「はい、わかりました、トーマス先生」

そう言って言われた通り、洋服を持って行こうとキャンディがテーブルに近づくと。

テーブルの上、畳まれた洋服のそばに、置かれている物があることに気がついた。

これは───!?

「ああ、それから。そこにあるハーモニカは、テリュース君のコートのポケットに入っておったものじゃ。海水に浸かっておったから、使いものにならないかもしれないが……」

キャンディはハーモニカを見つめ、震える手で口元を押さえた。

「海を越える長い旅に携行するくらいじゃ。よほど大切なものなんじゃろう。そのハーモニカも彼に返しておいてもらえるかな?」

これは───!このハーモニカは。

キャンディが自ら刻印した下手な『T&C』の文字。

セント・ポール学院でキャンディがテリュースに渡した紛れもないハーモニカだ。キャンディは胸が熱くなる。

セント・ポール学院から、着の身着のまま出ていったテリィなのに、このハーモニカを持っていってくれていたなんて。

『テリィ────!』

思わず涙がこぼれそうになるが、ここで泣くわけにはいかない。キャンディはそっと指で涙をぬぐってからDr.トーマスを振り返った。

「テリィ……。いえ、テリュースさんにちゃんとお渡ししておきます」

キャンディの声が揺れる。

「それからな、キャンディス君。君も看護師じゃからお名前は耳にしたことがあるんじゃないかのう。イギリス王室の先の王妃であり、また赤十字のイギリス総裁であるアレキサンドラ王太后殿下がこのサウザンプトンを慰問なさるそうじゃ。この仮設病院にも明後日、お越しくださる」

キャンディも、イギリス赤十字のアレキサンドラ王太后の名前は、耳にしたことがあった。若い頃から病院の設立や慰問活動に積極的で、国民に絶大な人気のある先の王妃。

素敵だわ!本物の優しくて気高いお姫様にお会いできるのね!キャンディはパッと顔を輝かせた。

「もちろん、存じております、トーマス先生。赤十字の総裁であるアレキサンドラ王太后殿下にお会いできるなんて、すごく光栄です」

「それじゃが……。実はその日、君には少し遠いトゥールーズという街にある総合病院に、助っ人として行ってもらいたいんじゃ。看護師が足りなくて困っているので、1日だけでいいから派遣して欲しいと懇願されてな。馬車を手配しているので、申し訳ないがその病院へ、1日だけ行ってもらえんかのう?」

「派遣………?私が他の病院にですか?」

だとしたら、アレキサンドラ王太后殿下にはお会いできない。

「そうじゃ。その日大きな手術が重なっているとかで、看護師の数が足りないと赤十字を通じて連絡があったんじゃ」

キャンディはちょっびり残念に思うが、それよりも看護師を必要としているならば、その病院へ行きたいと思う。

確かにあとのふたりの看護師より自分が行くのが適任だとキャンディにも思えた。キャンディは、Dr.トーマスにニッコリ微笑む。

「王太后殿下にお会いできないことはちょっぴり残念ですが、もちろん喜んでその病院に行きます」

「そう言ってくれると誠にありがたい。でな、キャンディス君。今回の行啓については、警備の関係上、知っているのは、僕と君を含めてあとはふたりの看護師の4人だけじゃ。くれぐれも他言無用にな。もちろんテリュース君にも秘密じゃよ」

Dr.トーマスは申し訳なさそうに薄い笑顔を添えた。

「はい。誰にも言いません。それでは失礼します」

キャンディがそう言って、テリュースの洋服を抱えてペコリとお辞儀をした後、ドアの向こうに消えてから。

しばらくすると、書斎の奥の書庫へと続く部屋から、ひとりの男性が静かに現れた。テリュースの病室の前でキャンディが出くわした紳士だ。その男性に向かって、Dr.トーマスはそっけなく言う。

「これでよろしいですかな?ダグラス卿」

「ご協力感謝いたします。当日もお願いしましたように……」

「……仕方ありませんな。権力者には逆らえない」

ひんやりとした部屋にひんやりとしたDr.トーマスの声が響く。

「彼女は……。いつも明るくて優しい看護師で、患者たちにも愛されております。正直申し上げて……。どのような事情があるのか存じませんが……、このようなやり方は間違っていると思いますぞ」

「嫌な役目をお願いしてしまい、申し訳ありません………。今は残酷に見えるかもしれませんが………いつか必ず、そうではなかったとわかるはずです………」

「………だといいのですが」

Dr.トーマスはそっけなく言うと、もう出ていってくれとでも言うようにまた医学書に視線を落とした。

何を言っても言い訳にならないことは、ダグラスにもわかっていた。黙って深くお辞儀をすると、静かに部屋を後にする。

カンファレンスルームの時計は、すでに4時半をさしていた。イギリスの冬の夜は早い。夕焼けに覆われていた世界は、すでに夜へと衣を変えようとしていた。

『T&C………。あの頭文字は、テリュースとキャンディ………?』

Dr.トーマスのつぶやきは決して大きくなかったが、静かな部屋では余計に響いた────。

テリュースを看病するようになってから、キャンディは彼のことについて日々新しい発見をしている。

そしてその小さな発見は、キャンディをウキウキした幸せな気持ちにするのだ。

テリィはかなりの読書家。仮設病院となっている屋敷にある蔵書の中からキャンディに頼んで書物を数冊ずつもってこさせ、ベッドの上でずっと読んでいる。読むスピードも早い。でもこれは想定内。セント・ポール学院でも本を手にした姿を見かけることは珍しくなかったから。

テリィは朝が苦手。キャンディが毎朝、カーテンを開けに病室にいくと、『いま、何時だ?キャンディ、朝飯はいらない。頼むからもうちょっと寝させてくれ』と言って、朝の検温や健康チェックをサボろうと抵抗する。これもまぁ、想定内。

それに。

テリィは寝相(ねぞう)がいい。いつ病室を覗いても『ぷっと笑えるような格好』で寝ていることはない。ヨダレを垂らしていたり、ベッドから転げ落ちそうになっているところを見てやろうと覗いてみるが、いつも彫像のように整った姿でベッドにいる。ベッドからころげ落ちそうになって慌てたりしないんだろうなぁと思うとキャンディはちょっぴり悔しい気持ちになる。でもまあ、これも想定内。

テリィは”食”にうるさくない。

セント・ポール学院では、カフェテリアにめったに現れない彼のことを『お抱えのシェフを学院内に連れてきている』だとか『ロンドンの実家からランチボックスが毎食届けられている』などと生徒たちは噂していたが、真実は違っていたみたいだ。テリィは食べ物にそれほど興味がないようで出された食事は文句を言わず何でも食べる。

その姿は、食を楽しむと言うより栄養補給のため、という概念が強いようだ。これもまぁ、想定内と言えば想定内………、かな。

それから。

テリィは意外と?子供には優しい。

隣の病室に入っている5歳の男の子が部屋を間違って彼の病室にふらりと迷い込んできた時、仲間同士のように話しかけていた。

「あれ?ここは兄ちゃんの部屋?」

「ああ。君は隣だろ。以前は君の泣き声がビービー聞こえていたぜ。でも最近は泣かなくなったな。偉いぞ」

「まあね。俺が泣くと母ちゃんが辛そうな顔になるんだ。だから我慢してる」

その男の子もテリュースに臆することなく答えていて、そのやり取りにキャンディは微笑んでしまった。

セント・ポール学院時代、アーチーがテリュースの部屋と間違ってドアを開けてどやされたって怒っていたけど、子供には優しいみたいだ。これは想定外。

テリィって、案外子供好きみたい。

いいパパになりそうだわ。子供が男の子なら一緒に遊ぶタイプ。女の子なら、、、パパのお嫁さんになる、なんて言われそうなタイプよね』

────そんな考えが頭をよぎり。

『やだ、私ったら。何考えてるの!』

キャンディは自分の頭の中の妄想に真っ赤になった。

「そばかすナース、ひとりで何をニヤついてるんだ?」

笑いの滲む声にキャンディはハッと我にかえり、声のした方を向くと杖をついたテリュースが微笑みながら立っていた。柔らかな栗色の髪が風に揺れて、キャンディはドキンとする。

「テリィ……」

キャンディはその朝、シーツを干そうと屋敷の裏庭にやってきていた。ここ仮設病院では、タオルや衣類などは屋敷にあるセントラルヒーティングの効いた専用のランドリー室に干すのだが、ベッドシーツは太陽の下で、乾燥した風に当てた方が気持ちが良いだろうと、キャンディはいつも木々の間に紐を繋げて何枚も干していた。干し終わってから裏庭に置いてあるベンチに腰かけてひと息ついていたところだ。

「こんなところにいたんだな」

テリュースは杖をつきながらゆっくりやってきて、キャンディの座っているベンチの横に腰をかけた。ゆっくりとだが、杖をつけば歩けるようになっていた。

「なかなか見つからなくてずいぶん探したんだぜ」

甘いバリトンがキャンディの耳を優しくくすぐる。

「ねぇ、テリィ。もう外へ出てもいいって許可はおりたの?」

「いや、許可はもらってない。でも誰かさんと一緒で、規則破りは得意でね。こんな小春日和の冬の朝に外の空気を吸わないって手はない」

シレッと言い放つテリュースにキャンディも賛同する。

「ほんとよね。すごく気持ちのいい朝だわ」

キャンディも嬉しそうにのびをして、生まれたての朝の空気を吸う。彼女の柔らかな金髪が少しだけ乱れているのに気づいたテリュースは自然とその髪に手をのばす。

「キャンディ、寝ぐせがついてるぜ」

「あ、あら。ありがとう」

キャンディの寝ぐせを直そうと髪を触るテリュースに、キャンディは少しだけうろたえる。まだそんな幸せに慣れていないから。

しかし、テリュースはそんなキャンディの気持ちに気付かず。

「しかし、珍しくまともなところに座っているんでなかなか気づかなかった。モンキーキャンディは、木の上にいるんじゃないかと、上の方ばかり探していたんだ」

「もう!失礼しちゃうわ。わたしだって普段はこうやってベンチに座るのよ。ひとりになりたい時には、たま~に木の上に登るけど」

────甘い時間にはまだまだ遠いふたり。

「なんだ、やっぱり登るんじゃないか。あの年取ったじいさんの医者に見つかると驚いて心臓発作をおこしかねない。ここでは木の上に登らない方がいいぜ」

「そう思う?」

「ああそうさ。実はナースキャンディは、モンキーなんだとバラさない方がいい。そんなの見られたら、また騒ぎになるぜ」

テリュースはそう言ってわざとらしく顔をしかめた後、周りに人影がないのを確かめて声を落とした。

「それより、キャンディ。君を探していたのは頼んでいた列車のチケットが明日届くことを伝えようと思ってなんだ」

「え?そんなに早く?」

「ああ。”貸し”のあるヤツがいてね。ちょっと脅して頼んだら、使いの者から慌てて連絡があった」

セント・ポール学院時代に夜の街で築いた人間関係が、こんな時に役に立つとはテリュースも思っていなかった。

「いよいよ出発するのね?私たち」

キャンディは”私たち”という言葉に胸が熱くなる。

「ああ。すぐにだ。チケットが届き次第、向かおう。まず君が先に行く。俺はその後を追いかける。君は明後日、友達のところに行きたいからと休みを願い出るんだ」

テリュースが煙るような瞳でキャンディをじっと見つめる。

「そして、列車でカーライル駅まで行き、そこから馬車でグレトナ村に向かう。その後はここに書いてある宿に身を潜めて待っていてくれ。俺も様子をみてすぐに向かうから」

そう言ってテリュースは、ポケットから小さな紙切れを出すとキャンディに渡す。そこには宿の名前と住所が書いてあった。

「いいか?キャンディ。これがその宿の住所だ。無くすなよ。列車のチケットも明日の夜には渡せるはずだ」

明日のアレキサンドラ王太后の行啓を知らないテリュースは事も無げにいう。

明日この周辺は、アレキサンドラ王太后の行啓で、警備の人たちがわんさか詰めかける。チケットを渡しにくるその人は、屋敷に入れるのだろうか?テリィにアレキサンドラ王太后の行啓を伝えておくべきではないのだろうか?

────いえ。それはダメだわ。トーマス先生と約束したんだから。

キャンディが黙りこんだのを”不安”な気持ちだと受け止めたテリュースは、微笑みながら付け加える。

「大丈夫だ。すぐに追いかけて行くから心配ない。半日、いや長くても1日待っていてくれれば必ず行けるから」

そして、テリュースは、現れた時から手にしていた小さな赤い実がたくさんついた一枝をキャンディに差し出した。

「それより、ほらやるよ、キャンディ。ローワンの実だ」

「ローワンの実?」

「ああ。グランチェスター公爵の領地のある土地一帯では、この実を別名”雷神のお告げ”と言う。北欧神話の雷神トールが神託を下す実だと言われているんだ」

「雷神のお告げ?どうやってお告げが与えられるの?」

キャンディは聞いたことのない名前だった。

「この赤い実の中には小さな種が入っているんだが、茶色い種が入っているものと黒い種が入っているものがある。赤い実をひとつ選んで、願い事をしながらその中を開けてみるといい……。中に黒い種子が入っていたら願いは叶う。雷神がそれを教えてくれる」

「もし、茶色い種子だったら?」

「願いは叶わない」

「えー!!なんだか、ドキドキするわね」

「この中のひとつだけが、君に神託を与える赤い実だ。ほら、選んで」

キャンディは、長い時間をかけて、枝についたたくさんの赤い実からひとつを選び、掌に乗せた。

「黒い種子が入っていれば願いは叶うのね?」

「ああ。そう言われてる」

「わかったわ。ちょっと待って」

目を閉じて何かを祈るキャンディ。そしてそっと目を開けると深呼吸をしてからその小さな赤い実を開けてみる。

そーっと。

出てきたのは、黒い種。

「きゃあ!テリィ見て。黒い種だわ。」

キャンディは、黒い種を指で摘まんで得意げにテリュースに見せる。緑の瞳が嬉しそうにキラキラと輝く。

「よかったな。君の願いは叶うってことだ。でもキャンディ………」

と、突然。

込み上げてきた笑いが抑えきれなかったのか、”ぶっ”と吹き出すテリュース。

「どうせ君が願ったのは、”腹一杯ケーキが食えますように”とか、”もうちょっとスタイルをよくしてください”とかなんだろ?」

「もう、テリィったら本当に失礼しちゃう」

そんなテリュースの肩を拳で軽く叩くキャンディ。

「君は俺といると失礼しちゃうしか言わないんだな」

「だって本当に失礼なことばかりいうんですもの。私が願ったのはねっ………」

そう言いかけて、もしやその願いを口に出すと雷神が願いを叶えてくれなくなるかもしれない。そんなことを思ってキャンディは口ごもる。

しかし、テリュースにはキャンディが何を望んだのか、わかっていた。それは、テリュースの願いでもあったから。

───ずっとテリィと一緒にいられますように───。永遠に───。

つたない私の物語を読んで下さってありがとうございます💕
 
何十年もたっても色褪せない『キャンディ・キャンディ』という作品に出会えたこと、こんな素敵な物語を生み出して下さったこと、名木田・いがらし両先生には感謝と尊敬しかありません✨
 
そんな素晴らしい物語のキャラクターイメージを崩していないか、みなさまにお許しいただけますようにと祈りながら書いております。
 
 
 
キャンディについては。
 
実はたぶん、テリィ同様にキャンディについても読者の数だけイメージがあって、大きく分かれるのではないかと思います。
 
と、言いますのが。
 
FSをメインに捉えられている方のイメージは、キャンディが美しく成長し、『しっとりとした大人の雰囲気』を持つ女性なのではないでしょうか?
 
逆になかよしで読んだ漫画のキャンディのイメージは、決して超美人ではないのに、なぜか人を惹き付ける元気なソバカスの女の子。
 
バリバリ木に登ったり、密航したり、恋のためには夜勤をサボったりする『熱情タイプ🤣』
キャンディは、いつも一生懸命、へこたれない熱い情熱とまっすぐな優しい気持ちを持った女の子だからこそ、出会うメンズたちが彼女の魅力にやられちゃうんですよね✨
 
そんなキャンディを愛するテリィ💕
 
きっと、テリィはキャンディにもらったハーモニカを何より大切にしていて、肌身離さずに持っていると思うんです✨✨✨
 
ロックスタウンにも持っていったし、ブロードウェイのストラスフォード劇団の公演にも御守りのように、必ず楽屋に持っていっていて💕もちろん今回の旅にも🎵そう思いませんか?
 
そんなテリィが、故郷イギリスへの旅の道中、コートのポケットにハーモニカをしのばせたという設定にしたのは、『タイタニック』からインスピレーションをいただいたからです。
 
タイタニック、キャンディキャンディと同じくらい大好きな作品です💕
 
ローズも大好きなキャラクターですが、何よりもレオさまの『ジャック』が素敵過ぎて。
『必要なものは全てここに揃っているんです。I got everything I need right here with me.

健康な体とスケッチブック。I got air in my lungs, a few blank sheets of paper.

毎朝目が覚めて何が起こるかわからないから楽しいのです。I love waking up in the morning not knowing what’s gonna happen or,

誰と出会い、どんな日になるのか。who I’m gonna meet, where I’m gonna wind up.

橋の下で眠っている日もあれば、今は
Just the other night I was sleeping under a bridge and now here

世界一の豪華客船で素敵な人たちとシャンパンを飲んでいます。I am on the grandest ship in the world having champagne with you fine people.

人生は贈り物だと思っています。僕は無駄にするつもりはありません。I figure life is a gift and I don’t intend on wasting it.

みんな次にどんなカードが配られるのか知ることはできませんから。You never know what hand you’re gonna get dealt next.

与えられた人生が来るだけです。だから毎日を大切にしたい。You learn to take life as it comes at you to make each day count.』

 
そんなことを爽やかに言うジャック。このシーンが大好きです💕
沈没したタイタニックの客室ドアに掴まって、凍えるジャックがローズに”どんなことがあっても諦めずに生き抜く”と約束させるところも大好きな、でも涙なくては観ることのできないシーンですが。
 
学もなく、お金も後ろ楯もないジャック。(才能とルックスはありますが🤣)でも人生を諦めず、己れの器量と力で爽やかに力強く生き抜く男性。
 
貴族でお金持ち、容姿もよくて才能にも溢れている何不自由のないテリィ。でもどこか満たされない翳りを秘め、不器用に運命と戦いながら、まっすぐに自分の道を歩んでいて。
なぜだかジャックを見るといつもテリィを思い出しちゃうのです。正反対の星の下に生まれたふたりなのになぜ似ているなんて思うのか、自分でも不思議です。
 
みなさまの貴重なお時間の中で、拙い私の物語を読んでいただき、本当に本当にありがとうございます💕
 
いつもブログの向こうにいらっしゃるみなさまを感じております💕
 
この年になると本当に色んなことがありますが、みなさまが日々幸せでいらっしゃるように祈っております。
暑さが厳しいですが、くれぐれもご自愛くださいませ💕

 

 

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ABOUT ME
ジゼル
「永遠のジュリエット」は、あのロックスタウンから物語がはじまります。あの時運命が引き裂いたキャンディとテリィ。少女の頃、叶うなら読みたかった物語の続きを、登場人物の心に寄り添い、妄想の翼を広げて紡ぎたいと思っています。皆様へ感謝をこめて♡ ジゼル

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