二次小説

永遠のジュリエットvol.24〈キャンディキャンディ二次小説〉

 

アーチーの愛車”デューセンバーグ・モデルZ”は、シカゴからインディアナポリスに向かってのびるハイウェイを南にひた走っていた。

 

「お願い、アーチー。もっと急げない?いつもよりスピードが遅い気がするの。」
 
 
ずっと押し黙ったままのふたりだったが、突然アニーが口を開いてそう訴えるとハンドルを握っていたアーチーが緊張した面持ちをフッとゆるめた。
 
 
「アニー、いつもはもっとゆっくり走ってくれっていうじゃないか。」
 

 

そう言って、アーチーは頬にかかる髪をかき上げながら隣にいるアニーをチラリと見て苦笑した。その瞬間、アーチーのコロンがふわりとアニーの鼻をくすぐる。

 

「それに僕の愛車を”遅い”なんて言うのは君だけだよ、アニー。あと20分ほどでポニーの家に着くはずだから、キャンディになんて話すか、考えておいて。」
 
 
アーチーはそう言いながら、自分もシカゴを出てからずっとそれを考えていたのだった。

 

“アイツのことなんてもう放っておけ”なのか。

 

“パティに頼んで詳しい情報を集めよう”なのか。

 

キャンディがやっと元の元気を取り戻したように見える今、他の女性と婚約した男のことなど1ミリも思い出して欲しくない。キザ貴族なんか、知り合いのリストにも加えたくないのがアーチーの本音だ。

 

しかし、アニーの言うようにキャンディはアイツのことを知りたいのだろうとも思う。良いことも悪いことも。

 

そしてキャンディは必要ならば、どんなに傷つこうとも行動し、困難が待ち構えていても怯まず自分の考えを貫くだろう。僕たちの想像を越える大胆さで。

 

昔からそうだった。

 

キャンディは自分が傷つくことを恐れない。どんな困難にも立ち向かっていく。自分が”こう”と決めたら絶対に意思を貫き通すのだ。

 

そんなキャンディは、泥だらけの中に落ち込んでもいつも顔だけは天を見上げて笑っているそんな蓮の花のような女の子だ。

 

だからこそ僕もステアも・・・、そしてアンソニーもキャンディを守らなければと思ってしまうのだとアーチーは思う。

 

守ってあげなくては。彼女の前にある障害を取り除いてあげたい。そんな気持ちにさせるのだ。

 

そもそもあんなヤツにキャンディを渡すのは許せなかったのだが、キャンディがそれで幸せになるのならと自分を押さえたのだ。今度のことではまさかキャンディが何か行動するとは思わないが、また心に痛手を負うのではとアーチーは心配だった。

 

・・・まるで父親みたいだな、僕は。

 

アーチーは、アルバートさんがキャンディを養女にした気持ちがわかる気がした。

 

キャンディへの気持ちは、アニーへの穏やかで信頼できる”愛”とは違うとアーチーはわかっている。アニーなら、状況を見て冷静に判断し、今の彼女を取り巻く環境を崩すようなことは絶対にしないと信じられる。無鉄砲な無茶もしない。そして、彼女は愛する人たちのためなら”強くなる”。

 

そのアニーの”自分への愛”を心地よく、心強く、嬉しく感じている自分にアーチーは気づいていて、アニーを家族同様に愛している自分にも満足していた。

 

なのに、”キャンディのこと”となると冷静さを失いそうになる自分。アーチーはそんな自分に呆れていた。

 

キャンディはいったいどんな魔力を使っているんだ?

 

そう言えば、昔ステアがキャンディのことをそんな風に言っていたっけ。『キャンディは緑の瞳の魔女なんだ。近づきすぎちゃいけない。そっと遠くから見つめているのがいいんだ』と。

 

『そっと遠くから見つめておくのはなかなか難しいぜ、兄貴。』

 

アーチーは心の中でステアに文句を言った。

 
 

 

 

「あら、ジミィだわ。」

 

ハイウェイから降り、土埃の道をアーチー自慢の車がスピードを落として走っていると前方にジミィの馬車が見えた。

 

アーチーは、すぐに馬車に追いつくと車を止めてジミィに声をかける。馬車には誰も乗っていなかった。

 

「やぁ、ジミィ。」

 

「こんにちは!アーチーさん、アニーさん。」

 

ジミィは満面の笑みで応える。

 

「キャンディは今、ハッピー診療所にいる?」

 

キャンディの居場所や予定は、村の知り合いたちはたいてい把握している。キャンディが今日どこにいるのかは、村人に尋ねればわかるのだった。

 

「すんません、アーチーさん。親分に会いに来たんなら、あいにくと行き違いになっちまいましたね。親分はさっきオイラが駅まで送っていたんで、今頃はシカゴに向かう列車の中にいるはずで。」

 

彼のせいではないのだが、ジミィは申し訳なさそうに言う。

 

「なんだって!列車に乗った?」

 

「ええ。定刻どおりに列車が来ていればもう乗っちまってるはずです。」

 

ふたりは慌てた。このままキャンディとすれ違ったらシカゴで会えるか定かではない。まだアルバートさんは南米から帰ってきていないし、自分たちのところへ会いに来るつもりかどうかもわからない。キャンディがシカゴのどこへ向かったのか、まったく見当がつかなかった。

 

「キャンディは、シカゴのどこに行くとか、何か言ってなかった?」

 

アーチーは焦る気持ちを押さえながら尋ねた。

 

「ええっと。親分は全米看護師協会の連絡網で、アメリカの客船がドイツに爆撃されたことを知ったらしいんです。乗客に何人か著名人がいて、親分の知り合いかもしれないと言ってました。そんでシカゴに行くから駅まで送ってくれって、大慌てで牧場の俺のところに駆け込んできたんです。それ以外にはなんも。」

 

アニーもアーチーも、テリュースの乗っていた船が爆破されたことをキャンディが知ったのだとすぐに理解した。

 

思わず小さく十字を切るアニー。

 

「シカゴで誰かに会うとか、何かするつもりだとか、言ってなかった?」

 

「いや、特になんも言ってなかったような。」

 

ジミィは、ヒントになりそうなことがないか、思い出そうと頭を捻っていたが、やがてふと思い出したようにパチンと指をならした。

 

「そういやぁ、親分は”かなりの情報通”が知り合いにいて、色々聞くんだと言っとったです。」

 

“情報通”?

 

新聞記者を親に持つパティのことだろうか?

 

ジョルジュを擁するアルバートさんのことなのか?

 

なんにせよ、早くキャンディと会わなければ。

 

アーチーは、列車が定刻より遅れていてキャンディがまだ駅にいてくれることを祈っていた。

 

「ありがとう、ジミィ。僕たちはこのままシカゴに戻ることにするよ。また会おう。」

 

アーチーはそう言うと、もと来た道を引きかえそうと車を発進させた。

 

「アニー、キャンディがまだ駅にいないか確認してからシカゴに戻ろうと思うんだが、大丈夫かい?疲れてないか?」

 

「アーチー、私なら大丈夫よ。早くキャンディを捕まえなくちゃ。心配だわ。」

 

アニーはきっぱりと答えた。

 

 

 

 

アーチーたちがジミィと会っていた頃、キャンディはすでに列車に乗ってシカゴに向かっていた。遅れることが珍しくない鉄道だったが、アーチーたちにとっては運悪くキャンディの乗る列車は時間通りに到着していた。

 

 

 

そして、アーチーたちが戻る前にキャンディはシカゴに到着し、迷わずレオンのいるオンボロの倉庫兼隠れ家にやってきていたのだ。

 

 

 

「それじゃあ、レオンも細かいことはわからないってことなのね、、、。」

 

キャンディががっかりしたように言うとレオンがムッとして舌打ちをする。

 

「・・・ったり前だろ。アメリカ大統領だって、そんなに詳しい状況が、今の今、わかるわけねーだろーが。」

 

「そうよね、一介の武器商人じゃあ、いくら情報通でも限界はあるわよね。」

 

「お前、俺を怒らせにきたのかよ。だったら帰れ。出港前にやっておかなきゃならない仕事があって、今俺はモーレツに忙しいんだ。1秒も無駄にしたくないからな。」

 

「ごめんなさい。つい、、、。」

 

キャンディは口を押さえて、”しまった”という顔をした。

 

「ねぇ、レオンは今からイギリスに向かうんでしょう?だったらお願い!レオンの船に私も乗せていって欲しいの。」

 

「はぁ?今度は頭がおかしくなったのかよ。」

 

レオンは呆れて、”うせろ”というようにシッシッ!と手で合図した。

 

「お願いよ。お金なら払うわ。武器を運ぶのも人間をひとり運ぶのもそんなに変わらないじゃない。むしろ自分から船に乗れるんだから人間の方が便利じゃないの。」

 

「アホか。冗談に付き合うのも時間の無駄だ。か・え・れ‼️」

 

「冗談じゃないわ、本気よ。」

 

キャンディが半べそになる。

 

「意味わかってんのか?こんな状況下で大西洋を渡ってイギリスに行くなんぞ、自殺行為だぜ。」

 

「レオンだって行くじゃない。」

 

「俺には商売がある。戦争が俺を豊かにしてくれる。力を与えてくれるからな。だけどバンビーナは違う。こんな危険な時に、一般人を乗せるつもりはない。」

 

「お願いレオン。行かなければならないの。どうしても。」

 

キャンディはなんとかレオンを説得して船に乗せてもらわなければと必死だった。そもそも情報を聞くことよりもそれが目的だったのだから。

 

船に乗ってイギリスのサウザンプトンに行かなければ。その思いだけが彼女を動かしていた。もちろん、イギリスに行って何をしたらいいのか、自分が何をしたいのかなんて具体的に考えていなかった。

 

テリィが乗っていた船が爆破され、行方もわからない。ただ彼の近くにいたいと強く願っているのだけは、自分でもわかっていた。

 

「・・・命をかけてでも、イギリスに行きたい理由があるんだな?」

 

静かに、確信したように念を押すレオン。

 

「それは、手に持っているその新聞の号外と関係があるのか?」

 

小さくうなづくキャンディ。

 

「・・・知っている人が、Uボートに爆破された船に乗っていたの。行方不明って書いているわ。」

 

「知り合いが乗っていたのは、シーナ・センチュリオン号……なのか。」

 

レオンは天を仰いだ。今朝未明に入ってきた衝撃的なニュース。

 

「バンビーナ、気持ちはわかるが・・・。だったらよけいに、そんなところに行っても会えるかどうかわからないだろ。」

 

「わかってるわ。でも行かなくちゃならないの。どうしても。近くに……、そばに行きたいの。」

 

「養父は許可したのかよ?・・・してないよな?そんなの許すわけがない。」

 

レオンは、マダム・パーマーの屋敷でアルバートがキャンディを手中の珠のように大切に扱っていたのを思い出した。

 

「養父の許可もとらず、命がけでバンビーナが会いに行く人間なんていったい誰なんだ。」

 

そう言ってから、レオンはハッとしたようにキャンディを見た。黒曜石の瞳に影がよぎる。

 

「もしかして─────。」

 

誰に見えずとも、キャンディの瞳にはひとりの男の姿が浮かび上がっているようにレオンには思えた。

 

 

 

「前に言ってた・・・、付き合っていたヤツか?」

 

こくんとうなづくキャンディ。いつもは春の木漏れ日のようなキャンディの表情が今日は青ざめて見える。

 

そんなに好きなのか────。

 

「俺もその新聞は読んだ・・・。酷なことを言うようだが、助かっている望みは薄いと思うぜ。それに、俺の船が第二のシーナ・センチュリオン号にならないとは言えない状況だ。Uボートは無差別に攻撃をしかけてきている。」

 

「わかっているわ。それでも行かなくちゃ行けないのよ。」

 

そんなに好きなヤツなら、なんで離れているんだ?レオンはそう尋ねたい気持ちをぐっとこらえた。

 

「・・・事情はわかった。今の状況を話そう。」

 

レオンは、本来口外してはならない知り得た情報を口にする。

 

「シーナ・センチュリオン号が撃沈されて、参戦に反対だった多くの議員たちが賛成側にまわった。”アメリカの参戦”が今頃議会で可決されている頃だ。シカゴ港はすぐにクローズされる。」

 

そう話しながらもレオンは作業の手を止めようとしない。彼の言う”時間がない”がどれほど緊迫したものか、キャンディにはよくわかった。

 

「アメリカが参戦すると俺たち一般の船は港で凍結される。だから今すぐシカゴ港を出港しなければ、武器を積んだ俺たちの船は、宝の持ち腐れなるんだ。俺はこのまま港に向かうが、これるか?すぐに出港だ。」

 

「ええ。お願い。一緒に行けるわ。」

 

こいつ、傾国の美女かよ。レオンが自らに突っ込む。

 

エキゾチックな美女にも、一夜の恋人たちにもレオンは不自由していない。それなのになんで俺は、こんなソバカスだらけのチビに、飼い慣らされた犬みたいにおとなしく従ってるんだ?おかしいのは俺の目か?レオンは、作業の手をとめてまじまじとキャンディを見つめた。

 

「……………………フーー。」

 

やがて大きく息を吐くとレオンは決心したように呟いた。

 

「………わかった。ついてこい。」

 

短くそう言うとレオンは自分の唯一の荷物である”ずだ袋”を手にとり、こっちだと言うように顎でしゃくった。

 

 

 

ふたりがシカゴ港第二ポートに着き、物陰からのぞくと警官たちがすでに港を閉鎖し、非常線を張っているのが見えた。

 

「まずいな。もう、あんなに大勢の警官が港を封鎖している。どうやらすでに船は出港できないようだ。」

 

「じゃあ、もう船は出せないってこと?」

 

「ああ。だが強行突破するに決まってんだろ。あの船にはかき集めた大量の武器が船倉に隠してあるんだ。なんとしてでもイギリスに運ぶぜ。」

 

レオンの黒曜石の瞳がギラギラと輝いた。

 

「いいか、バンビーナ。俺が合図したら、このままタラップまで走れ。もし、俺が奴らに取っ捕まっても構わずに船に乗るんだ。」

 

「わかったわ。」

 

「船には、俺の右腕のグインがいる。グインは、残念ながらバンビーナがジェフを救った件を知らない。万が一俺が船に乗れなかったら、これをグインに見せろ。」

 

そう言って自分の小指にある銀色の指輪をキャンディに渡した。何かの模様がぐるりと回りを彩る特徴的な指輪だ。

 

キャンディは素直にその指輪を受け取り、胸の十字架と一緒に通して首からかけた。

 

「いいか。もう一度言っておく。俺が先に行って奴らの気をひくから、バンビーナは船尾の方へ走り抜けて乗り込め。グインとは俺が来なくてもこのまま船を出港させる手はずになっている。もういつ出港させてもおかしくない状況だ。じゃあ、船上で会おう。グッドラック!」

 

そう言うと、レオンは船尾とは反対の方へ駆け出した。

 

「シカゴ港は閉鎖になっている。待ちなさい‼️」

 

警官の声を無視してレオンが船の船首方向へ走る。

 

「こいつ、船に乗り込もうとしているぞ!捕まえろ‼️」

 

警官たちが一斉にレオンを追う。

 

そして、ちょうどレオンの走る方向にいた警官が飛びかかってくるのをレオンはひょいとかわした。次にそれまで何度も何度もそうしてきたように、流れるように、警官の次の一撃を片手で受けて、そのまま引っ張り、反動で相手が転ぶのをまつ。銃を奪い、蹴りあげて反撃してくる気力を削ぐ。

 

そして、次に素早い挙動でまた別の警官の持つ小銃を片手で抑え、同時に相手の腹に拳をめり込ませた。

 

うめく警官の脳天に、奪った小銃を鈍器として使い、あらたな一撃を加える。そこへ今度は警官が膝をついた瞬間、横顔にえぐるように靴でけりをいれた。

 

警官の口元から血がこぼれ落ちる。悲鳴ともうめき声ともつかない苦悶の叫びをあげる仲間に、ひとりではかなわないとみてとった警官たちが一斉にレオンに腕を伸ばし、取り押さえようとした。

 

キャンディには、その姿が数頭のライオンに襲いかかられている動物に重なって見えた。

 

しかし、レオンは冷静だった。

 

“今”だ‼️

 

「キャンディ、今だ!!行けーーー‼️振り返るな!走り抜けろーーー!」

 

キャンディにレオンの怒気をはらんだ渾身の叫びが投げつけられる。

 

警官たちが、レオンとは別の方向に走り出したもうひとりの怪しい人物に気付き、迷わず銃を抜き、キャンディに照準をあわせる。それにレオンが体当たりをしようと飛びかかった。

 

「気をつけていけよーーー!!キャンディ!!死ぬなよーーー‼️ここで帰りを待っていてやるから。」

 

レオンのさよならを込めた叫び声は、夕闇が迫る海に大きく響いた。

 

“レオン、私を船に乗り込ませるために自分がオトリになってくれたのね。”

 

キャンディにはそれがわかった。

 

それに。

 

“キャンディ”って初めて呼ばれたわ。

 

頭の隅でチラッとそんなことを思ったキャンディだが、それよりも早く船にたどり着かなければ、乗らなければ、と思う気持ちの方が大きかった。

 

あの船でイギリスに行かなければ。テリィのいるイギリスに。なんとしてもそばに───。

 

テリィ─────‼️

 

 

   次のお話は
    ↓

 

大変遅くなりました💦
 
今日も私の拙い物語をみなさまの貴重なお時間の中で読んでくださってありがとうございます💕
深く感謝しています💕
 
 
私は、「戦うヒロイン」が好きです。
聞き分けのいい、模範的な行動をする人物でなくて、好きな男子のためにはライバルの女子にも堂々と渡り合って好きな気持ちを行動で見せてくれる、そんなヒロインが大好きです。アシガールの唯、天河のユーリ、アンジェリクなど💕

 

だから、スザナに対して身を引いたキャンディは、私には「聞き分けの良すぎる人」ように感じます。

 

テリィと別れてからキャンディが「時が確実に私たちの間をへだてていく。目に見えないものが少しずつふたりの間につみかさなっていく」とつぶやくシーンがありましたが、小学生の頃、「キャンディ、テリィへの気持ちはそんなレベルだったの?💢💢」と腹が立った記憶があります。

 

もちろん、そもそもこの設定は「愛があっても別れなければならないキャンディとテリィ」を作り上げるための、がんじがらめの設定なのですから、キャンディが身を引いたのは設定上、仕方ないとも言えますが、小学生の頃の私もアラフィフの今も全く納得していないんです(笑)
 
だから、どんな物語があってテリィとキャンディは最終的にむすばれたのだろう?と考える(妄想する)時に、私はテリィかキャンディどちらかだけの行動で再会したのではなくて、どちらもお互いを忘れられなくて「それぞれが行動した」と思いたいのです。

 

でも。
病院で別れてからずっと会わなかったふたりが、テリィからの手紙をきっかけに再会したというのも定番ですし、その手紙を書いているテリィを想像すると胸が苦しくなるくらいキュンキュンします💕
 
「キャンディ、かわりはないか?俺は変わっていない。」
 
だってテリィはキャンディの動向を知らないのですから、彼女はもうすでに誰かと結婚しているかもしれないし、自分の(テリィの)ことなんて、忘れちゃってるかもしれないんですよ😢

 

それなのに、テリィは届くかどうかもわからない手紙をキャンディを想いながら書いている💕彼女が今どんな状況にいようとも自分の「変わらぬ愛」をキャンディに伝えたかったのですよね。号泣(笑)

 

誤解を恐れずに言えば、「スッキリ心の整理をつけ、前に進むキャンディ」と「演技者としては高い地位を確立したけど、心はポッカリ。キャンディを忘れられないテリィ」ってイメージがFSにはあるんです💧わたし。ないですか???
 
だから。ずっと会っていなかったふたりがテリィの手紙で再会を果たすのも素敵ですが、あえて私はキャンディも「どんなに理性で押さえてもわき上がる想い」に翻弄され、行動せずにはいられない人として描きたい💕なんて思っています。
 
そこで、永遠のジュリエットでは、キャンディが「どうしてもテリィに会わなくては‼️」と思うシチュエーションを作ろうと考えました。
 
ブロードウェイにいるテリィの傍らにはスザナがいます。テリィがどんな状況になろうともキャンディはテリィに会おうとはしないでしょう。

 

ですが、遠く離れた場所で、テリィの命が危ない?となれば話は別です。看護師であるキャンディならなおさら。

 

キャンディにもテリィを忘れられない行動をしてもらいたくて、今回の出来事を設定いたしました💕
あ、でもそのままハッピーエンドにはしません😢(私の”S”なところが、テリィ絡みになると刺激され💦可哀想なテリィも実は好きだったりして🤭)
 
それから。
「~かい?」は、アルバートさんやステアのイメージ。
「~か?」「~だぜ」は、テリィのイメージ。
 
じゃあ、アーチーは?で、悩みました(笑)
 
登場人物がみんな「~かい?」は変ですし。そこで、フェミニン?なアーチーには、ちょっとそっち(笑)よりで、「~なの?」とか「~?」にしてみました。アーチーは意外と「武闘派」なのですが、彼は表面的にはアンソニーと同じ、優しくて紳士な雰囲気を好むはず。
 
だから年下には「キャンディはハッピー診療所にいるのかい?」ではなく、「キャンディはハッピー診療所にいるの?」な感じ。どうでしょう?ダメかな~💦
 
 
あと、ジミィ。まだ若いカウボーイ?なジミィの言葉遣いもかなり?悩みました。
アーチーと同じレベルのきれいな言葉遣いはしないだろう、と考えて。
 
で、書いていると「すまんでげす」なんて、どこかの漫画で吹き出した言葉が湧いてきて、ひとりで爆笑してしまいました💦さすがにそんな話し方はしないでしょ(笑)って。
 
実は(笑)いなせな江戸っ子のような言葉遣いをするテリィ💕早くまたテリィ編に戻りたいです。
 
 
長くなりました💦
こんな物語もありかなと思っていただけたら嬉しいです💕
 
来年もどうぞよろしくお願いいたします💕
みなさまにとって、新しい年が素晴らしい年でありますように💕 ジゼルことりん💕

 

 

 

PVアクセスランキング にほんブログ村 にほんブログ村 小説ブログ 漫画・アニメ二次小説へ
にほんブログ村
この記事のURLをコピーする
ABOUT ME
ジゼル
「永遠のジュリエット」は、あのロックスタウンから物語がはじまります。あの時運命が引き裂いたキャンディとテリィ。少女の頃、叶うなら読みたかった物語の続きを、登場人物の心に寄り添い、妄想の翼を広げて紡ぎたいと思っています。皆様へ感謝をこめて♡ ジゼル

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です